百合染野図書館

小説(?)を書いています 異能力の使い方

やる気を出させてください( ゚Д゚)

あけましておめでとうございます


って記事を書いてから2か月…
約束にしていたことを何一つ解決していませんでした。申し訳ありません

理由(別名言い訳)としては
①1月下旬にパソコンが破損。修理まで2週間ぐらいかかった
②2月の半分が実家に帰省だったため、パソコンに触れなかったことです。
③やる気が出ない
本当に申し訳ないです。

①②に関しては何か対抗策があればよかったと思います。(今更ながらスマホのアプリ版はてなブログを使うべきだった)

③に関してはなんかモチベーションが上がるようなものがあればなあと思っています。
音楽でもアニメでもいいから(ちなみに今期のアニメは3つほど見ています)


ただ、前の自分と違うところが1点あります。
実は実家に帰省した時に原稿用紙の50枚入りを持っていきました。
そして空き時間に10枚ぐらい書きました。
つまりは物語は少しは考えていたということです。これは前から成長しました。


その書いた10枚を利用して、遅れ分をどうにかしようと思ってます。( ゚Д゚)


今後と(今年)も頑張っていきますのでよろしくお願いします。
目指すは1週間に2本ぐらいです!

あけましておめでとうございます。
前よりかは国語力が付いたと自負している百合染野(ゆりぞめや)です。

 


異能力の使い方 →http://yurizomeya.hatenablog.com/

seasonal girls  →http://sno621.hatenablog.jp/


を読んでいただきうれしく思います。(=゚ω゚)ノ
 
両作品とも5月から始めました。現在異能力の使い方は9話、seasonal girlsは11話

しかし、初期は週替わりで交互に書いていたのに差が出来ました。( ゚Д゚)
また、本来だったら両作品合わせて40話近くにならないとおかしいのです。( ゚Д゚)
さらに、両作品ともに2学期が始まったばかりです。( ゚Д゚)
あと、12月は両作品とも1話も出していないということです。( ゚Д゚)
挙句に、
 
何が言いたいのかと言いますと
「非常に遅れている( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)」
ってことです。
 
何故こんなことになったのか見直すと色々と原因があります。
原因①先の展開が思いつくまでに時間をかけ過ぎた。
 seasonal girlsを書いている際によく起こります( ゚Д゚)
 宿題を提出日に提出しないと同じことをしているのですよ( ゚Д゚)
 これが積み重なってかなり遅れが出来てしまったと思います( ゚Д゚)
 
原因②大学の授業に追いつくのが大変だった。
 これは自分の反省点で重く感じている原因です( ゚Д゚)
 正直記憶力は平均より低いと自分で感じています。そのため覚えきるまでに時間がかかりすぎてしまうことがよくあります( ゚Д゚)
 誰か記憶力を高める方法を教えてー( ゚Д゚)
 
原因③帰省時に小説を一切考えていない。
 これもひどい( ゚Д゚)
 いつも小説を書く前にノートにストーリーやキャラ設定などを書いてまとめていますが、帰省時ではこのノートを下宿先に置いて行ってしまう( ゚Д゚)
 帰省は毎回約2週間ぐらいとっているので、2週間のずれが出来てしまう
 →帰省時に考えてないので原因①に陥ってしまう
 →さらにずれが出来てしまう( ゚Д゚)
 
原因④やる気が出ない
 これは単に頑張れよ!!自分!!( ゚Д゚)
 
原因⑤3DSソフトにはまってしまっている 
 バイトのお金で買った3DSバーチャルコンソールに夢中になってしまったため、小説を書くこと忘れてゲーム三昧に( ゚Д゚)
 
 
と原因ばかりでいっぱいです( ゚Д゚)
しかし、原因が分かれば改善できるはず…と思っています。(たぶん)
 
 
さて、今回タイトルに書いてある通り今後の予定を簡潔に
①投稿ペースは週1で片方の作品を投稿!
②seasonal girlsは運動会、異能力の使い方は3人の元暴力団員の話が終わり次第、3学期編に入る!!
 
ここまでは反省点からの宣言です
そしてそれとは別に↓
③4月から異能力の使い方 改訂版をカクヨムに投稿!!!
④新作を1月末から月1で投稿!!!!
 
とこの4つを今宣言します!!!
まあそこまで読者がいないからいいよね
 
 
改めまして、あけましておめでとうございます!
今年も異能力の使い方とseasonal girlsをよろしくお願いします!

sno621.hatenablog.jp

yurizomeya.hatenablog.com


 
 
なお、今回の記事は両作品のブログに同じ記事を書いています。
 

異能力の使い方 ー8話  風よ吹け-

私を2度助けてくれたのは、3人の元暴力団員…。

罪多き元暴力団員。警察からも鋭い目つきで睨まれている元暴力団員。

 

でも、私には3人は悪人に見えなかった。

続きを読む

異能力の使い方 ー7話  力とは…-

『11号室』
私たちはこの部屋に戻ってきた。すぐに先ほど座っていたパイプ椅子に座った。
「ごくろうさま。君たちは元の場所に戻りたまえ。」
この部屋にいた多くの警察官はこの場を去っていった。
「全員、ここの課で勤めているのではないのですか?」
「もともとこの課に勤めているのは、私を含めて3人だけだ。緊急時には他の課から人手をかき集めている」
先ほどまでは緊急時だったわけなのか。私の存在が危険とみなされていたから。
私の心の中は不安と安心の相反する2つが入り交ざっていた。

 

「さて、話をしよう。君のその力について」
私と伊達ちゃんは真剣な眼差しで、永森さんを見つめた。
「先ほど無罪だと証した理由だが、先ほどの柔道とそこにいる友人の伊達さんの発言から私は無罪と断定した。君が能力をめざめさせたのは7月19日午後7時あたり。ちょうど御陵市4丁目にてアライグマ大量発生。君たちはアライグマから逃げている最中、襲撃されそうになった時に桃内さんが風の異能力をめざめさせる。アライグマを気絶。今日、8月4日午後1時37分にサッカーボールが当たりそうな時に風の異能力を発生させてボールを止めた。そして先ほどの柔道にて、私が巴投げを決めようとした際に発生。このことから君は自分が危機的状況に面したときのみ、異能力を発生することが分かる。よって、今までの異能力の使用は正当防衛と判断。君は無罪だ」
遠回りだが、結果は『無罪』だけは理解した。先ほどの長時間ノンストップ柔道試合は、伊達ちゃんの発言から異能力の使用条件を確かめるために行ったと今になってわかった。
最後に受けた技、『巴投げ』だったのか。中学で習ってない技だったから驚いた。体が空中に浮かす技なんて知らなかったから対応が分からなかった。それだから異能力が発動したのか。自分の体って不思議だな。
「だが無罪とは言え、異能力についての知識が皆無では危険すぎる。君たちの質問は9割は答える。さあ何かあるかい」
訊きたいことは山ほどある。でもまず口から出たのは
「…そもそもの話、異能力とは何ですか?」
「そうだな」
これが一番謎である。
「異能力は脳の覚醒による異能の能力だ。君の脳にも覚醒している証拠があった」
永森さんがファイルの中から、ホチキスで留められたプリントの束を私に渡した。
内容は私のデータ…先ほどの身体検査の結果だ。
MRIの結果を見てくれ」
早速言われた通りMRIの結果を開いた。よくわからないけど、右側中心部に赤丸で囲まれている。そのページを見ていると、また永森さんが指で刺して解説を始める
「普通の人間はここが広がることはない。広がったとしても、血圧が異常数値で体に害がある。しかし、君の血圧は104mmHgだ。」
次のページを開くと確かに血圧の数字が『104mmHg』と記載されていた。
「異能力を使える者は脳の覚醒によって、脳内に謎の空間を作る。医師でも病気だと勘違いすることも多々あるようだ。これが起こるのは3万人に1人ぐらいだ」
「5万人に1人。少ないですね」
と私は言った。
「いや、日本の人口で大体1億2000万人と換算すると、4000人ぐらいだから少なすぎるわけじゃない気もするよ」
と伊達ちゃんは言った。
少ないような多いような、中途半端である。私はその中の1人らしい。
「異能力は人によって違う。君は風の能力だが、私が見た一部では催眠術で人を操る者、炎を発生させるものなど様々だ」
「あの、質問いいですか」
質問したのは伊達ちゃんだ。いつもの授業でもわからないところがあったら、その授業の後に先生に一番乗りに質問する天才だ。じゃなくて秀才だった。
「話からして、異能力は人々から嫌われているものですか?噂で魔女と呼ばれていましたし」
その質問を聞いた永森さんは首を動かして、話をつづけた。
「ああ。嫌われている。何故なら異能力を持つ者が犯罪に使用するケースが多いからだ。先ほどの催眠術師は多くの客からお金をだまし取り、炎の異能力者は放火という犯罪を行った。人によってはブラックリストに登録される場合もある」
「…そんな」
私は驚愕した。人間は特別な力を会得したとき、悪のほうに向かってしまうのか。そうとなると私も悪の道に進んでしまうのではないかと感じた。
「可哀そうな例もある。4年前にとある町の事だが、親が自分の子供が異能力者だと知ったとき、その子供を殺した事故もあった」
そんなにも嫌われているのか。異能力というのは。
ただ、ここでも伊達ちゃんは疑問に思ったようだ。
「なんでニュースとかで流れないのですか?異能力に問題があったとしても、それを報道するのは別に問題ないはずではないと思いますが」
「報道はしているが、隠されている。」
その意味は全く分からなかった。まるでマジシャンが種も仕掛けもないと言いながら、本当は種も仕掛けもあるのと同じ気がした。ありきたりだけど。
「先ほどの虐待だが、マスメディアは『病気の息子 一思いに殺した親』と報道した。本当はマスメディアも表現の自由があるから本当のことを報じたいと思っている。しかし、それができないのだ」
「できない?」
次から次へと疑問が多くなる。
「秘密保護法というのは知っているかい」
いきなり公民の授業の問題を出された。中学校で習った覚えがあるけどうろ覚えだった。
「国の安全保障に支障をきたす恐れのある情報を外部に漏らしてはいけない、という法律ですよね」
そう答えたのはもちろん伊達ちゃん。100点満点の回答だった。
「そうだ。それに似たような法律がある。『準』秘密保護法だ」
準秘密保護法?初めて聞いた単語なのだが…。
「それ、本当にある法律ですか?」
あの伊達ちゃんも疑いの目をしていた。ということは、伊達ちゃんも初めて聞いたのであろう。
「本当にある法律だ。内容は先ほど伊達さんが回答したものと似たようなものだ。異能力は口外してはいけない。そのため報道は禁止している。それどころか国が厳しい目で見はっているのだ。しかし、例外として異能力に目覚めた者に対しては、丁寧に説明しなければならない。そうしなければ知らず知らずに危険を犯す可能性があるからだ。」
確かにいきなり変な力に目覚めて、その力の実態を知らないとどうすればいいか分からなくて混乱するだろう。現に私がその状況だった。
「あの…それ、友達である私は聞いてもいい話なのですかね」
「異能力を訳があって知った者にも教えなければならないというのもあるから、ここにいても問題ない」
正直、伊達ちゃんがいなければ、私はもっとあたふたしていただろう。もしかしたら有罪扱いされて、次の日に牢獄の中へ招待されていただろう。伊達ちゃんが私を助けてくれたといっても過言じゃない。私の高校生活の初めての友達が伊達ちゃんでよかった。
「そして、この課の事も普段から内密にされている」
「ひどいですね。知りたくても知れなくて、伝えたくても伝えられない世の中だったなんて」
私の率直な感想だ。

 

「昔のほうが酷かったわ」
入り口から女性が現れた。身体検査で罵声を上げていた女性だ。
「小間さん、もうデータを本部に送ったのですか」
「ええ、まあそんなに大変な作業ではないですからね」
彼女は永森さんの隣の席に座った。私はまた緊張が走る。また罵声を浴びせられるかと思って。
しかし、彼女はその時の雰囲気を出してはいなかった。
「身体検査の時はごめんなさいね。大声で罵倒して。もし、あなたが本当に危険人物だった場合、反抗して私たちを襲う可能性が高いと思って大声であなたを反抗することを妨げたかったのよ。裸にさせたのもごめんなさいね。恥ずかしかったでしょう」
本当は優しい人のようだ。彼女の心の中では身体検査で怒りたくはなかっただろう。
「さて先ほどの話だけど、昔は異能力が危険なものとはとらえられていなかった。むしろ優遇されていたものだったの。30年前ぐらいまでは…」
異能力について優遇という言葉がでた。
「約40年前、国が異能力者を優遇する制度を発表した。異能力者が当時の日本を活性化する
と考えた。この制度で成功する事業もあった。が、3万人に1人と、町に1人いるか分からない存在を確保する事業は少なかった。様々な事業は異能力者に優遇措置を出した。従業員の2倍の給料やら、生活費免除とか、次期社長候補に推薦されるなどね」
それはありがたすぎる。私、家で一人だから、生活費免除があったらどれだけ負担が減ったことやら。
「それを知った従業員は反感を覚えた。なぜそんなに異能力者に対して優遇措置を取るのか。あまりにも不公平ではないかと。デモが頻繁に起こり、事故も度々起こった。」
好かれる存在から嫌われる存在に変わる。人間は手の平を返すのが得意な動物かもしれない。
「国はそれを対処するため、約30年前に優遇制度を破棄。および準秘密保護法を執行した。異能力を本当はこの世には存在しないことにするために。なので、30代を境目に異能力を知っている者か知らぬ者か分かれる。たまに30代以上だとしても知らない人もいるけど」
私たちは10代。女子高生。だから私たちはこのことを知らなかったわけか。


「ほかに質問はあるかい」
「私はもう特にないです。桃内ちゃんは?」
私は気になっていたことが異能力を使える前から疑問に感じていたことがあった。
初めて異能力者を見たあの時。
「あの…質問ではないのですが、いいですか」
「どうぞ。気になっていることがあるならこの場で言いなさい」
3万人に1人と聞いてから疑問に感じていた。
「私、他に異能力を使っている人たちを見たんです。3人」
それを聞いて永森さんと小間さんは驚いた。
「すまないがその人たちの異能力を教えてくれないか?」
「えっと確か、ブロックみたいなのを出す男性と、見たものを水に変える女性と、遠くから音を聞く男性です」
それを聞いて2人は話し合っていた。
「もしかしてその3人って」
「間違いない。あいつらだ。協力ありがとう桃内さん」
あいつら…ってことは彼らの事を知っていることだろう。
「3人の事知っているのですか?」
「ああ。元暴力団の団員だ」
その一言で私は驚いた。あの時の優しさは嘘だったのかと疑った。
「でも、私を助けてくれた人たちですよ」
「小間さん、あれを持ってきてくれませんか?」
小間さんは椅子から立ち上がり、部屋の奥にある机に向かった。30秒後、プリントを持って戻ってきた。
そのプリントは3人が指名手配されていた。
私は信じられなかった。

 

たぶん続く

 

あとがき

解説したいことが多すぎて困った( ゚Д゚)

どうも百合染野(ゆりぞめや)です。

今回は解説回にしたのですが、まだまだ解説したいことは山積みです。しかし、これ以上記載すると自分でもパンクしそうなので、他に公表する解説は今後すこしずつ出していきます。

SF的な考えだとこの作品、若干堅苦しくてわかりづらいかもしれません。カタカナ用語が一切ないですからね。

異能力者をアビリティーズとやってもよかったかもしれませんでしたね。(意味合い変わりますけど)

 

感想、誤植のご指摘はコメントからお願いします。

 

こちらも小説を書いております↓

sno621.hatenablog.jp

 

異能力の使い方 ー6話  罪なき者-

前略 天国のお父さん・お母さん。そして弟。
私は今、友達の伊達家妻ちゃんと一緒に、パトカーによって警察署に連行されています。
なぜこうなったのか、自分でもわかりません。罪を犯した覚えはありません。逆に善を施してもいませんが。
警察の話だと異能力の使用することに問題があるとの事。しかし私は使用法どころか、異能力というのがどんなものなのかもさっぱりわかりません。お父さんとお母さんと弟は異能力のことは知っていますか。
異能力って危険なものなのですか。嫌われるようなものなのでしょうか。私はこの力の使い方を知りません。それが罪なのでしょうか。

とにかく私は無実です。それは信じてください。

 

「8月4日午後1時37分52秒、御陵西公園前にて噂の動物殺しの魔女、もとい桃内真友氏を器物破損の疑い、脅迫罪で現行犯逮捕」
警察署に着いてから知りました。私が危険人物とされていたことを。
私と伊達ちゃんは警察署に着いてからすぐに『11号室』に連れて行かれた。よく見ると小さい文字で『異能力犯罪対策課』と書かれていた。
その部屋に入室すると10人近くの警察官がいた。よく見ると右腰に拳銃をつけている。よほど私を危険な存在ととらえられているようだ。
「そのパイプ椅子に座っていろ。私たちは今から別室で会議をする。おとなしく待っていろ」
そこにはドラマとかで取調室によくある机1つとパイプ椅子4つあった。
警察官に言われた通りパイプいすに座らされた。怖くて座ろうとしても座れなかった。先に伊達ちゃんが座った。私は恐る恐る伊達ちゃんの横に座った。
私が動揺していたことを察していた伊達ちゃんは私に声をかけた
「大丈夫だよ、私が桃内ちゃんの無実を証明するから。この濡れ衣をすぐに脱がせてあげるから」
「私語を慎め。それに君はここにいる必要はないだろう」
「私は桃内ちゃんが無実だと証明するためにここにいます」
今私を守ってくれる仲間は伊達ちゃんだけだ。私は何も悪くない。そのことを警察たちに、そしてこの町の市民にも理解してもらわないと。

 

1時間後。
「桃内真友。今から27号室で身体検査を受けてもらう。友人の君は今から取調室で桃内真友の行動を聴取する。」

 

私は早速27号室に連れて行かれた。女性警察官が3人いた。
「あなたが桃内真友ね。これからいくつか身体検査を受けてもらうわ。早速だけどその前に全裸になりなさい。ここでね」
「え、なんで脱ぐ必要があるのですか?」
「黙って脱ぎなさい!」
罵声を浴びせられて私は心ならずも裸身をさらすことになった。
ここにいる警察官が女性だとしても、脱衣することは恥ずかしい。温泉や友達のお風呂とかなら裸になっても別に恥ずかしくはないが、警察署という秩序を正すところで脱ぐというのは流石に恥ずかしい。できればタオルが欲しい。
「早く脱ぎなさい!逃げようとするなら承知しないわよ」
その言葉で恥ずかしさは減った。代わりに恐怖を増幅した。
全ての衣類を外し私はありのままの姿になった。私は罪を犯していない。それを表すためにも。
服装は一番若い女性警察官に回収された。

 

身長、体重、スリーサイズ、血液、X線、心電図、視力、聴力、MRI。様々な検査を受診された。
謎が多い。何故ここまで数多くの検査を行う必要があるのか。
警察にお世話になることを考えたことがないのでその辺の知識は皆無だが、警察はこんなセクハラみたいなことを毎回犯罪者にやっているのか。まるで警察官が犯罪者に対して何でもやりたい放題みたいに見えるじゃないか。いや、そんなわけない。というか私は犯罪者じゃない。ただの健全な女子高生だ。たぶん。
「これにて身体検査を終了する。今からすぐに着替えなさい。あなたたち2人は桃内真友が着替え終わったら11号室に連れて行きなさい。私はこの結果を永森係長に私に行く」
その言葉を残して彼女は27号室から出た。

 

私はすぐに着替えて11号室に連れて行かれた。
そこには、伊達ちゃんがパイプ椅子に座っていた。取り調べのほうが早く終わっていたようだ。伊達ちゃんは私の顔を見ると微笑んだ。取り調べがうまく言った証拠だろう。たぶん。
私は少しだけ気が楽になった。その証拠に先ほど座るのを躊躇っていたパイプ椅子にすんなりと座った。
多くの警察官に囲まれているため伊達ちゃんと会話はできない。だけどこれで無罪を証明できるはずだ。たぶん。

 

数分後、11号室に男性が入室して来た。30代後半ぐらいだ。体つきもごつく、顔も厳つい。仮に熊と戦っても勝利しそうだ。
その男性がこちらを見て、私たちの向かい側のパイプ椅子に腰掛けた。
不覚にも目を合わせてしまった
「君が桃内真友さんか」
「は、はい」
まるで脅迫されているかのようだった。先ほどの罵声を出していた女子警察官がかわいく思えるほどだった。私はいつの間にか身震いを起こしていた。
「これは失敬。怯えさせるつもりはない。私は御陵警察署異能力犯罪対策課係長の永森武だ」
なんかよくわかんないけど、お偉いさんのようだ。それを聞いてさらに恐ろしい。
「そこにいる君の友達の伊達さんから訊いたのだが、君は風の力を使うことが出来る、が自分ではうまく制御できないと。それは本当か」
私は震えながら首をコクリと動かした。
永森さんはその返答を見て、しばらく固まっていた。
「柔道はできるか?」
突然の質問だった。やっぱ怖い。
「少しなら…中学校の授業で習いました」
永森さんはゆっくりと席を離れた。
「今から道場に向かう。2人とも着いてこい。」
怖い。逃げたい。でも、ここを逃げたら私は永遠に危険人物の肩書を背負うことになってしまう。そんなの嫌だ。でも、動きたくない。やっぱり怖い。
私が心の中で葛藤している途中、伊達ちゃんは椅子を外した。
「無罪を証明しよう。桃内ちゃん」
伊達ちゃん、あなたは何でそんなに勇気があるのか。羨ましいよ。
私も重い足を動かした。

 

永森さんに着いていった私たち二人は道場に着いた。何人か柔道の訓練をしていた。永森さんは私に柔道着を渡した。
「倉庫の近くに女子更衣室がある。今すぐ着替えてこい。私もすぐに着替える」
私はすぐに更衣室に入った。先ほどの今すぐ全裸になれよりよかった。柔道着に着替えればいいだけ。そう思えば楽…って待って、さっき永森さん私もすぐに着替えるって言ったよね。
てことはあの人と柔道をしろと!?
勝てるわけないじゃない!私中学校の体育の時間に柔道は体験したけど、1本も取れなかった。それなのに今度はあの怪物のような体格の人と勝負しろと!?私が勝てる可能性なんて皆無じゃない!ていうか無罪を証明するのと関係性がないと思うのだが!?でも、逃げたら…。いや、今はそれを考えるときじゃない。
私は更衣室から出た。試合場にはもう永森さんが待っていた。私より着替えるのが早い。そりゃそうだよね。警察って柔道や空手、剣道を訓練しているからね。
私は覚悟を決めて開始線に着いた。
「ルールは15分間勝負。使えるのは投げ技と抑え技の2つのみ。ただし、足技は禁止だ。一本取ったとしても、また開始線に着き試合を開始する。いいな。私も手加減はするから安心したまえ」
一本取っても取られても、15分間はエンドレスに続けるってこと!?つまりはやられっぱなしになれと!?
「準備はいいか?」
「……はい」

 

新米だと思われる警察官がタイマーを押した。同時にブザーが鳴った。一礼をして前に進む。
永森さんは全く攻めるつもりはなかった。手で私の攻撃を誘っているようだった。
勝てるつもりもないとは知っていながら、私は永森さんに立ち向かった。案の定すぐさま投げられたけど。
「一本!」
私と永森さんはすぐに開始線に戻った。
「始め!」
今度は永森さんが攻めてきた。物の数秒で一本取られてしまった。
まだ1分も経っていない。私と永森さんはまた開始線に戻った。

 

その後もやられっぱなしだった。
10分間に投げ技で13本、抑え技で4本。
永森さんは一本取った後平然と開始線に戻るが、私はふらつきながら戻る。
あと5分。そうすれば終わる。
だがこの5分が恐ろしかった。
永森さんが攻撃を変えてきた。さっきよりも早く、動きが読めなかった。
私はただ体が疲れていくだけだった。

 

残り1分。私の体はボロボロ。永森さんは疲れすら感じでいない姿だった。
「始め!」
私は怯えつつもこの1分で終わることを考えていた。
しかし、永森さんは行動を変えた。
…1歩も動かない。それ以前に目を開いていない。
10秒経った。永森さんは攻撃する気がないように見えた。いや、攻撃を誘っているように見えた。
これは主審や副審、外野の伊達ちゃんも驚いていた。
「最後の一本ぐらい本気でこい!」
永森さんが叫んだ。
怯えはなくなった。私は背負い投げを狙い、相手の右腕をつかもうとした。
その時、永森さんの目が開いた。まるで冬眠していた凶暴な大熊が目覚めた感じだった。その目を見て私はひるんでしまった。それを狙っていたのか、永森さんは私の両肩をつかみ
倒れた。代わりに私が宙に浮いている!?さっきまでの時間に使っていなかった技だ。今までのは授業で習っていたから受け身はできていたが、これは知らないからどう受け身すればいいのかわからない。どうすればいいの!?怖い!?私は目を瞑ってしまった。宙に浮いているから全体が空気に触れていた。

 

 


そういえばあの時、風が強かったっけ。そういえばあの時、怖かった記憶がある。

 

 


体が軽く感じていた。目を開けると…私は宙に浮いていた。投げられた反動ではなく、風によって浮いていた。周りにいた人々が動揺していた。
「ええ!?ちょっと!?何!?」
風の力で浮いていた私が一番動揺していた。そのせいか風が収まってしまい尻から着地してしまった。骨盤やらかした気がする痛さだった。
先ほどタイマー管理や主審・副審をしていた警察官が拳銃を構えた。銃口は全て私に向けられていた。
おしまいだ。私の人生がここで終わってしまうんだ。
「やめて!桃内ちゃんは無罪よ!」
伊達ちゃんが叫ぶ。
「そうだ、この子は無罪だ」
永森さんが発言した。
「この試合によってこの子は無罪と証明できる。まずは全員銃を下せ」
柔道場にいた警察官全員は拳銃を下した。
「桃内さんはすぐに着替えなさい。私と伊達さんは先に11号室に行く。桃内さんが着替えたら11号室に連れてこい。その際銃を向けるなよ」救われた?よね。たぶん。私救われたよね。私は女子更衣室に着替えに行った。着かれているはずなのに気が楽になったからか、試合前よりも着替えるのが早かった。

 

たぶん続く。

 

 

あとがき

結局異能力の解説をしていない( ゚Д゚)

どうも百合染野(ゆりぞめや)です。

今回解説回になりませんでした。というかかなりツッコミどころ満載の警察署になってしまいました( ゚Д゚)

全裸になって身体検査は実際にありますが、それは警察署ではなく刑務所。危険物を持っていないかの確かめにもなるらしいですね。しかも警察署にMRIや心電図検査などありません。病院でやれ(殴

あと、柔道シーン。僕は全く柔道をやったことがありません。中学校でも習ってません。桃内ちゃんとやっても負ける可能性大です。

さて、次回こそは異能力の解説です。たぶん。

 

感想、誤植がありましたらコメントにお書きください。

 

 

よかったら、下のサイトでも小説を書いています。ご覧ください。

sno621.hatenablog.jp

 

異能力の使い方 ー5話  気休め-

『御陵市に動物殺しの特殊能力少女が出た』
という噂が御陵市に広まっている…らしい。


その噂を伊達ちゃんが、終業式が終わった後の放課後に私に話してきた。
「この噂を翻訳するに、桃内真友というニックネーム『御陵高校の魔女』が謎の力によってアライグマを気絶させたってことだよね」
ちょっと待って、一部情報に誤りがあるよ。そのニックネームいつ決められた…。御陵高校の魔女と言われてもちっともうれしくないのだが。
それはともかく、この噂はどこから発信されたのか。あの時は、私と伊達ちゃんとハンカチを無くした小学生の3人しかいなかった。たぶんあの小学生が噂をまき散らしたんだな。
だとしたらなぜここまで広がったのか。
「魔女が出た」
という噂を小学生が流したとしても、何故街中に広がっているのか。不思議だ。


「魔女なんている訳ないでしょ」
「誰だよこんな噂流したやつ」
「知らねえよ、どっかのネットの噂かもよ」
「でも、本当にいたら見てみたいな」
「馬鹿、この噂が本当だったらお前殺されるぞ」
案の定、うちの高校でこの噂を信じる者は殆どいなかった。
その噂の特殊能力少女がここにいるというのに。でも、それを言ったところで信じる訳ないでしょ。


その一方で、大人の一部は信じていた。


1ケース
アライグマの出来事があった次の日。私と伊達ちゃんはコロッケ屋に訪れた。
「お嬢ちゃんたち、この前は助かったよ。あの子のハンカチを探すのを手伝ってもらって。サービスでもう1個プレゼントだよ」
「ありがとうございます」
私たちはコロッケ屋のおじさんからコロッケをもらい、早速口の中に入れた。
「でも、この町も物騒になったものだ。アライグマが大量発生するわ、それを殺す化け物の少女も現れるわ。お嬢ちゃんたちも気をつけなよ。何でも、その少女はどんなものでも吹き飛ばすらしいからな。俺達じゃどうしようもない」
私たちは目を合わせた。たぶん、あの出来事のことだ。サービスしてもらったコロッケが食べづらくなった。

 

2ケース
スーパーのバイトの休憩時間に40代ぐらいのパートさんと話すことがあった。
いつもなら、
「女子高校生が1人で生活って大丈夫かい」
とかの相談や
「うちの息子がね…」
など、他愛もない話なのだが、この噂が広まったときは、
「御陵市にアライグマを殺した女子高校生が出たらしいよ。確か桃内ちゃんは御陵高校だったよね?気をつけなよ。もし会ったらすぐさま逃げなよ。もしかしたらその子はヤクザかもしれないからね」
と真剣な眼差しで話していた。一体なんで。何故ヤクザという単語が出てくるのか。

 

3ケース
街で警察と出くわすことが多くなった。
それは御陵市に限らず、私が住んでいる土桜市や、その隣の唐嵜市にも。
まるで、私が御尋ね者扱いされている気がして嫌な気分だった。

 

この3ケースによって、私と伊達ちゃんの疑問が膨らんでいた。
あの力は危険なものなのか。
あの時、あの力が目覚めなければ、アライグマに襲われて、私たちは生命の危機に瀕していただろう。
しかし、その力はこの社会にとって邪魔なものなのか不幸なものなのか。
「あれから、この町は変わったね。嫌な意味で」
「そうだね。私って悪いことしたのかな」
「していないよ…私とあの小学生を助けてくれた。それは事実であり良い行動だよ」
「う、うん。そうだよね」
何となく、疎外感を感じた。私は普通じゃない。危険な力を持っている。ほかの人は持っていないこの力を。また、ぼっちになった気がした。
いつも友人として一緒にいる伊達ちゃんのことが申し訳ない気がした。でも、伊達ちゃんは噂を気にせず私に接してくれる。優しいな。
「そうだ、明日から夏休みだよね?どこかに遊びに行かない?」
「うーん。どうしよう。周りの人の目線が怖い気がして」
「誰も、『動物殺しの特殊能力少女』が桃内ちゃんって知られていないから大丈夫だよ。そうだ、そのことをなかったことにするためにプールに行こう!」
たぶん、水に流すという意味でプールなのだろう。その案は賛成だった。
「あー。でも、私、去年の水着はもう着られないかも?小さいと思うし」
「そうかあ。私、名前と同じように体も男性みたいで、全然女性っぽさ無いんだよね…。だからここ数年は水着変えてない…」
自分で誘っておいて何故落ち込んでしまうんだろう。とりあえずそのコンプレックスもプールの水で流すべきじゃないか?
「でも、プール行きたい気持ちもある!よし!プール行く前日に、一緒にショッピングセンターで水着を買いに行こう!」
「待って!私そんなにお金残ってない!」
家に1人で生活しているため、バイトの給料と残ったわずかなお金で何とか生活している。そのため色々と節約をして、お金を浮かせている。しかしまだ、水着を買うようなお金ほどは溜まっていない。伊達ちゃんはそのことを知っているのだが、まさかここまでお金がないことに追い込まれていることは知らなかっただろう。伊達ちゃんは難しい顔をしていた。
「困ったなぁ。流石に学校以外でスク水はおかしいだろうし…」
「そうだよね…ごめん…」
「いいよ。気にしなくて」
「あっ、そうだ!いっそのこと私もスク水にすればいいんだ!」
それ解決案としていいのか!?まあ、そうすればお金が浮くことは確かではある。
が、市民プールに高校生がスク水で泳ぐというのも絵にならない気がする。そのことを知った上でその案を出す伊達ちゃんもすごい。恥じらいという言葉を知っていてその行動に出るとは…。
「これなら解決だね。1人だったら恥ずかしいけど2人ならなんとかなるよ」
これで水着を買う心配はなくなった。あと問題なのは、
「それよりも私プールで泳ぐの…」
「苦手なんでしょ。そのこともわかっているから、私の家から浮き輪を持ってくるから大丈夫だよ」
「…ありがとう」
そう、私って極度の運動音痴である。この年になってクロールが10メートルも泳げない。体育の先生からは真剣にやれと言われるが、私なりに真剣にやっている。どうやってみんな泳いでいるのだろう?

 

そしてプールの約束の日。
私と伊達ちゃんは朝早くから現地集合した。近くにある土桜市民プールだ。入場料は300円となかなか安く、広さもここら辺にあるプールの中では1番大きい。
そのこともあってなのか、プール施設が開くのを待っていたお客さんは多かった。私たちがここに着いたときにはもう長蛇の列になっていた。その殆どは学生ばかりだ。これなら高校生がスク水だとしても中学生だと思われれば問題はないだろうな。なんか心が軽くなった気がした。
ただ、100%心が軽くなったわけじゃない。問題として、この列に警察が数人いることだ。もしかしたら噂によって色んなところにいるかもしれない。
そのことを察したのか伊達ちゃんが、心配しないでとにかくプールを楽しもうと耳打ちした。そうだよね、気にしなければ何もないはずだよね。

入場料を払い、更衣室で着替え、早速プールに入った。入場者の一部は案の定スク水の女子が何人かいた。ちょっとだけど安心した。
私は伊達ちゃんから浮き輪を借りてプールに入った。それを支えるように私の近くにいる伊達ちゃん。保護者みたいだった。なんか安心した。
「いやぁ、夏はやっぱプールだね。いつもの暑さを忘れられるよ」
でも、たまに男の視線が気になる。私を見ているのだろうか。
自分で言うのも何だけど、私はスタイルがいいほうだと思っている。
特別努力をしているわけではないが、よく漫画にいるようなナイスバディな体だ。
事実、体育のプールの授業の際、毎回女子からも色々と体を触られた。
また、去年海に行った際にナンパされそうになった。

「流石だね、桃内真友という女子高生は。ここにいる男たちをその身体で媚びるとは。今日は彼氏つくり放題だね。中学生が多いから年下ゲットするなら今日が絶好のチャンスだ」
私が逆ナンパしている人みたいに言わないでよ。恥ずかしいよ。
「でも、不思議だね。そんなにスタイルがよくて注目を浴びるなら、もうとっくに彼氏がいると思うのに」
「うーん。私の人生の中でまだ告白された時がないなあ」
「いやぁ。うちの高校では桃内ちゃんに告白する勇気を持っている男子はいないと思うよ」
以前に聞いたな。確か、私ってクラス内では美人かつ変人扱いされていたはず。変人要素がなければいいのかな。よし、2学期の目標は脱変人だ。別に恋人目当てじゃなく、友達を作るためにね。
「そういう伊達ちゃんも告白されないのは疑問だよ。頭良いし」
「私の場合、桃内ちゃんのような体つきじゃないから…。どうせ絶壁だし…勉強ができても、男子ってスタイルで選ぶことが多いらしいし…私には彼氏はできないよ…」
すみません。なんかすみません。悪気はないです。
見た目は私が大人っぽく、知識は伊達ちゃんが上だ。どっちが保護者なのか分からないような気がした。
「もう、私の事揶揄うならこうしてやる!」
バシャーン!
伊達ちゃんは私に思いっきりプールの水をかけた。
「もう、伊達ちゃんだって私のことを揶揄って!」
バシャーン!
私は伊達ちゃんにプールの水をかけるのをやり返した。
「プールで泳げる私のほうが有利!」
バシャ!バシャーン!
先ほどよりも勢いを増して水をかけてきた。
「そんなの水のかけあいには関係ないでしょ!」
バシャ!バシャーン!
私もそれよりも強い勢いで水をかけた。
バシャバシャーン!バシャバシャ!バシャ!バシャーン!バシャバシャーンバシャ!

高校生と言ってもまだ子供っぽさはあるもんだね。スク水で正解だったかも。

 

午後3時。プールで遊び終え、自動販売機がある休憩場に移動した。私も伊達ちゃんももうくたくただ。水のかけあいって本気になったら高校の体育以上に体力を消費するとは思わなかった。
私たちは普段あまり飲まないスポーツドリンクを買って近くのベンチに座った。もう喉が悲鳴を上げていて今すぐ水分を与えないといけない気持ちでいっぱいだった。運動音痴の私がスポーツドリンクを欲しているとは自分でも信じられなかった。
「ふう。楽しかったね。…どう?すっきりした?」
「うん、おかげさまで…心の中にあるもやもやは吹き飛んだよ。その代わり、体に疲労が…」
「まあ、プールだもんね」
私たちは先ほど買ったスポーツドリンクを1分もかけずに飲み干した。自動販売機の中で冷やされていたこともありすごく癒される。水分補給だけで体内に溜まっていたプールの疲れも飛び去って行った。
「さて、昼ごはんどうしようか?」
そういえば、もう3時だ。お腹すいていた気持ちもいつの間にか水に流されていたかも。
「できれば涼まれるところがいいなあ」
「それなら、近くのコンビニでいいかな?休憩スペースがあるし。それにお金あまりかけたくないでしょ?」
「うん、そこでいいよ」

コンビニまでは大体200メートル。ここの休憩場からでも見えるぐらいの近さだ。あそこまでだったらいけるかも。たぶん。
私たちはベンチから立ち、歩き始めた。
50メートル先公園があった。4人の小学生ぐらいの子がサッカーしている。木陰ではその子たちの母親と思われる2人がいた。この猛暑の中なのにそんな激しい運動するのは私には無理だ。
「小学生ってすごいね。プールの後でサッカーやるなんて」
「え?なんでプール行っていたことわかるの?」
「あの子たち、髪が濡れているでしょ。あとお母さんたちが荷物持っているところから。あの荷物は多分水着だろうね」
流石伊達ちゃん。すごい観察力だ。いつも驚かされる。
「お姉ちゃん、危ない!」
1人の男の子が叫んだ。声の発生源のほうを向くとサッカーボールが飛んできていることに気が付いた。軌道からしてたぶん顔に当たると思う。私は目を瞑り、手で顔を守った。

数秒後。ボールに当たった感触や音はしなかった。目を再び開けると、足元でボールが転がっていた。木陰にいた母親2人も驚いた。
「魔女だ!本当にいた!」
「危ないよ!その2人のお姉さんから離れて!殺されるわよ!」
私はこのとき気づいた。ボールに当たらなかった理由。それはたぶん目を瞑っている間に不思議な力が発動したのだ。この前から目覚めた風の力が…。
「待って!私は魔女じゃない!」
「桃内ちゃん!無駄だよ…そこ見て」
警察の1人が近づいてきた。先ほどの出来事を見ていたのだろう。私は人生が終わったと思った。

 

 

あとがき

だらついてきた気がする( ゚Д゚)

どうも、百合染野(ゆりぞめや)です。

最近本を読むのをやめていたからか文章が微妙な気がします。と国語力がない大学生が申しております( ゚Д゚)

そして、もともと土曜に投稿しようと思っていたというのになぜ遅れた( ゚Д゚)

まあ、それはそれとして、次回は異能力の解説回です。

個人的には次回はとても楽しみです。早めに書き終えて投稿したい。

感想、誤植などがあればコメントに

 

 

こちらも頑張って製作しています。

sno621.hatenablog.jp